エイリアン:コヴェナントの感想・評価と作品徹底解説(ネタバレ注意)。

エイリアン:コヴェナント

エイリアン:コヴェナントはどんな作品?魅力など。

エイリアンとつきますが、いわゆる前作プロメテウスの続編。エイリアン誕生秘話パート2、それがこのエイリアン・コヴェナントです。

エイリアンシリーズとするより、ロボットシリーズとした方が良いのではと以前発言しましたが、今作でも新たなロボットが出てきます。

デヴィットの後継機種ウォルターです。デヴィットは好奇心や創造するということに執着して過激な行動に出ますが、反対にウォルターは保守的であり人間を守ろう、任務を尽くそうとプログラミングされています。彼らの対比はあくまでロボット同士の対比ですが、人間の倫理観にも置き換えることができるのです。

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エイリアン:コヴェナント オフィシャルサイト20世紀フォックス より出典

エイリアンはプロメテウスの最後に、それらしきものが誕生しましたが少なくとも一体です。一体の生命体は食物連鎖の頂点に立ち捕食し切ったら自然淘汰されるはずです。

では、なぜリプリーの時代までエイリアンが生き延び無数の卵があったのか…、それらが今作で明かされます。恐ろしい真実に目を覆いたくなる、そんなサスペンス要素の強い作品となっております。

エイリアン:コヴェナントの見どころ!ここで盛り上がる!ここが面白い!

エイリアンは宇宙の謎の生命体でありながら、繁殖する母体を持つ。ここでも人間に置き換えると母性愛が見受けられるのですが、エイリアン:コヴェナントでは前作プロメテウスに続きロボットに焦点が当てられ、ロボットが人を愛するという観点からデヴィットとウォルターを見ることが出来ます。

エイリアンに夜間襲われ、どうすることもできない船員たち。暗闇の中での素早い動きについて行けず、ダニエルズは襲われます。しかしウォルターは自分の手首から先を失っても彼女を庇います。

デヴィットはその行為から、彼女を愛しているのだとウォルターに言いますが、ウォルター本人は職務の一言で片付けてしまいます。

ただその後も、殺されかけながらもまたダニエルズを救います。
見ている我々からすれば、それは愛なのですが悲しいことにウォルターはその事実を認識出来ません。もしかして認識しているのかもしれませんが、ロボットであるが故に否定してしまうのかもしれません。

今作では、アクションではなく感情の機微に目を向けると報われなさに切なく心動かされることでしょう。

エイリアン:コヴェナントはどんな人が観るのにおすすめ?

思考の渦に巻き込まれたい気分の方におすすめします。
はっきり申し上げて、この作品はバッドエンドです。主人公のダニエルズは最後まで生き残りますが、彼女は最後にしてやられるのです。彼女がやられること即ち、船員2000名以上が犠牲になることを象徴します。
しかし、見方を変え主人公はデヴィットとした場合。彼の大勝利、大どんでん返しで終わるので非常に見解の難しいところです。

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映画.comより出典

報われない愛を好む方にもおすすめします。

ダニエルズは伴侶を緊急の睡眠覚醒の失敗により失います。彼の夢であった移住地の湖畔に小屋を立てるという夢も虚しく、生きることに疲れたダニエルズに、ウォルターは約束を果たして小屋を立てようと励まします。

そしてラストシーン、二度もウォルターに命を救われたダニエルズは彼の治療を手伝います。ダニエルズにとって特別な存在に変わりつつあったからです。ウォルターに睡眠の間際、ダニエルズは問います。「小屋を立てるのを手伝ってくれる?」

ウォルターは反応しません、なぜならその話を知らなかったからです。そう彼はウォルターを殺して成り代わったデヴィットだったからです。最後の最後に気づき、もがくダニエルズはカプセルから出ることは叶わず眠りにつきます。

文章にしてみると、悲劇の恋愛のようで、したくはないけど、見て見たいような気もします。

エイリアン:コヴェナントのあらすじ

入植船コヴェナント号は2104年12月5日現在、乗組員15名。入植者2000名、胎芽1140体を乗せ目的地のオリガエー6を目指していた。到着まで7年と4ヶ月。その長い月日を、ウォルターという1人のロボットが管理操縦していた。

定期的な充電セイル展開により船を起動するパワーを得ていたのだが、その大きく広げたセイルへの損傷事故により乗組員全てを緊急覚醒する事態が起こる。ただ、ダニエルズは仲間に起こされなんとかカプセルを出たが、伴侶のジェイコブ船長はうまく覚醒出来ずにカプセル内で焼死してしまう。

不幸な事故は47人の入植者と胎芽16体、そしてジェイコブ船長を失う結果となった。船の状況も楽観できるものではなかった。損壊している船であと8回の充電セイル展開をしなければ、目指すオリガエー6へは到達出来ない。新しく船長に就任したオラムは動揺を隠そうと振る舞えば振る舞うほど独善的になり、船員の追悼すら許さず作業を命令する。

一番傷ついているはずの伴侶のダニエルズは、黙って作業についた。その作業を手助けするのはウォルター、そこで気丈に振る舞っていたダニエルズが気持ちを吐露することで感情が高ぶり、彼女は涙を止めることが出来なった。
彼らは信念に従い、オラムに禁じられた追悼をし、掛け替えのないジェイコブ船長を宇宙葬にするのだった。

幸か不幸か、セイルを直す作業中に不可思議なノイズを拾ってしまう。それはカントリーロードの歌。宇宙の果てから聞こえてくるはずのない歌の発信源は、彼らが目指すオリガエー6よりも入植条件に優れた居住可能な惑星だった。

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映画.comより出典

7年以上かかるオリガエ−6に比べ2.3週間で到着する。現船長のオラムはその惑星に惹かれ調査を開始するという、ダニエルズは彼を個別で呼び10年以上調査を重ねたオリガエー6を捨て、突如現れたあまりにも都合の良い惑星に飛びつくなど危険だと警告する、しかし、調査は開始されるのだった。

厚い乱流の渦の外気圏をいくつもの故障を抱えながら抜け、無事目的の惑星に不時着し調査を始める面々。不可思議なカントリーロードが流れた地点へはおよそ8キロ。この星には小麦がある、宇宙の果てに人間の食べ物がある可能性などまずあり得ない。
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エイリアン:コヴェナント オフィシャルサイト20世紀フォックス より出典

途中カリンとレドワードが生物調査のためと別れる。そして森を進む彼らは異常に気づいた。森の上部を大きな何かが抉ったあと、生物らしきものの音のない静寂に包まれた森。そして母船コヴェナントでは、故障のため調査隊と連絡が取れず不安に包まれていた。

森を進む一行は巨大な宇宙船を発見、宇宙船の中にはエリザベス・ショウ博士のドッグタグが吊るされていた。10年前に消えた宇宙船プロメテウス号の主任科学者だ。うっすらとホログラムに現れ消えるのはショウ博士が謎の宇宙船で、1人カントリーロードを歌う姿、郷愁を歌う姿だった。

生物調査班のレドワードが病気のため、着陸船ランダーに戻るという。しかし、同メンバートムも足をもつれさせ転ぶ。次々と病人が出る。

ランダーを修理していたファリスは、カリンの連れて戻った吐血するレドワーズを見て凍りつく。そんなファリスに気づく事なくカリンはレドワードを連れて隔離室へと急いだ。

服を脱がせたファリスが見たものは、背中の皮膚を突き破り血を吹き出すレドワーズの姿。カリンは懸命に処置するもファリスは恐怖から2人のいる部屋をロックし逃げ出してしまう。母船の夫に泣きながら訴えるファリス、ファリスを呼ぶカリンの叫び声が聞こえる。

真っ白な体で異様な痙攣を繰り返すレドワーズ、ファリスは体を突き破り出てきた異生物を目にし、カリンを閉じ込めたまま武器を取りに走った。閉じ込められたカリンは獰猛なエイリアンに食い殺される。錯乱状態のファリスは船内で発砲を繰り返し、着陸船ランダーは爆発炎上した。

調査隊が戻り炎上するランダーを見つめる。妻が目の前で焼け死ぬ現実にオラムは取り乱し、病状の出ていたトムは口から大量に血を吐き、喉の奥からエイリアンが飛び出すと絶命した。

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エイリアン:コヴェナント オフィシャルサイト20世紀フォックス より出典

暗闇に包まれ、船は炎上し、周りには得体のしれないエイリアンに囲まれている。緊張漂う中、コヴェナント号との応答を続けていたダニエルズをエイリアンが襲う。いち早く気づいたウォルターは左手首から先を犠牲に彼女を助けるも、次々に現れる敵に翻弄されるばかり、絶体絶命の中、深くローブを被った人物が空高く照明弾を放ったことで、その場の危険を逃れた。得体のしれないローブの人物に言われるがままについて行くしかない船員たち。

着いた先は、たくさんの人型の焼けこげたような跡のある地獄のような空間だった。ローブをゆっくりと脱ぐとプロメテウス号の生き残り、デヴィットは語る。自身の船についた新病原菌がもたらした結果がエイリアンであり、墜落と同時にショウ博士は死んだのだと。病原体は非植物性、つまり動物性の生命体を狙い感染、殺すか、培養器として交配種を生み出すのだと。

ここでオラムは、デヴィットに問われるがままにコヴェナントには2000人近い人間が乗っていることを明かしてしまう。「すごい」デヴィットは呟く。そして無線の通じるところへ案内すると歩きながらウォルターに兄弟と話しかけた。そんなデヴィットにダニエルズは疑惑を持つのだった。

母船コヴェナントでは、惑星を包む嵐80キロに近づくと船体に危険が及びことをマザーが知らせる。なんとしても妻の安否を確認したいテネシーは制止を振り切り、降下を始めていた。

兄弟として話す、デヴィットとウォルター。一瞬にして笛で難解な曲を吹くことはできても、創造は出来ないことを悔しいとデヴィットは言う。そんなデヴィットにあまりにも異様だと称するウォルター。バイロンの詩が語られ、断崖から見下ろす景色。ウォルターはそこに真実を見ることができただろうか。人に限りなく近いが異なる人々が見上げる中、無情にもウイルスを散布し、一瞬にして全てを灰にしたデヴィットの姿を。

デヴィットは異様だとウォルターは言った。その最たるものが、彼は嘘をつけるロボットだということだ。安全でもない場所で一人休憩をしていたローゼンタールはエイリアンの餌食となった。そんなエイリアンの成長を愛しげに眺めるデヴィット。その光景を見たオラムはエイリアンを銃殺した。激昂するデヴィットの足元にはローゼンタールの遺骸。オラムはデヴィットに説明しろと銃口を向けるのだった。

ようやくコヴェナントと通信が繋がり、ダニエルズは運搬船を一艇よこしてくれとテネシーに頼む、大気圏突入が心配されたがなんとか操縦室は持つからと説得に成功する。これで脱出出来ると、いち早く皆行動に移した。

デヴィットに連れられ、オラムが見たものは病原体を変異させ創造主となった狂ったロボット。他ならぬエイリアンを変異させたのはデヴィットであり、皮肉にもデヴィットを生み出したのは人間だった。

デヴィットは異様だ、人間を罠に陥れる。オラムを誘い込むと、エイリアンの卵の前に立たせる。「大丈夫だから覗いてごらん」と囁き。オラムを飛び出す幼体の餌食にした。

デヴィットは静かに待っていたのだ、自分の作り出した生物が変異に必要な母体に寄生するのを。彼は言ったコヴェナントには2000人以上の人間が居るとオラムが漏らした時「すごい」とそして「すばらしい」と。

ダニエルズは至急運搬艇を手配した。デヴィットへの疑いを確信に変えて。
知性を宿したロボットとエイリアンから逃れる術はあるのか…。

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エイリアン:コヴェナント オフィシャルサイト20世紀フォックス より出典

エイリアン:コヴェナントの主な出演者/登場人物

  • デヴィット/ウォルター マイケル・ファスペンダー
  • ダニエルズ キャサリン・ウォーターストン
  • オラム ビリー・クラダップ
  • テネシー ダニー・マクブライト
  • ロープ デミアン・ビチル

エイリアン:コヴェナント オフィシャルサイト20世紀フォックス より引用

エイリアン:コヴェナントについてその他

あまり、外国俳優の顔の見分けがつかない(苦笑)ので、キャストを見るまで気づかなかったのですがデヴィットとウォルターは同じ役者さんが演じられています。

真逆の思考の彼らを演じ分けた事に感服です。

評価・感想・作品についてのまとめ

この作品の評価
引き込まれるか
(4.0)
面白さ
(3.0)
映像の凄さ
(3.0)
ワクワク感
(2.0)
後味の良さ
(2.0)
総合評価
(3.0)

伏線を張るだけ張っておいて、回収率が低いのが残念です。あとは、想像してね?と投げられるのは良いのですが、前作で人間の起源を探すためにプロメテウス号は出発したのに、人間の起源については名言されていません。エイリアンはどこから来て、どうして作られたかも、気づいたら瓶にエイリアンの素が入っていた。という状態です。

多分こうだろう、ああだろう、と想像はできるのですが。

2000人を連れる船員たちは、初めての惑星にて森に投げタバコをしたりと軽率な行動ばかりが目につくので思考に集中できません。

エイリアンではなくデヴィットというタイトルで彼視点が多ければ納得でした。

あくまで私見ですが、デヴィットはエリザベスを使いエイリアンを変異させますが、もしかしたら愛するエリザベスとの間に子供を作りたいと願った結果だとしたら…愛と言うには凶暴な狂気の沙汰ですね。エイリアンを繁殖させるだけなら、胞子の状態で動物性の生き物に寄生することが防ぎようもない最強の手段だと思うのですが、母体を要するあたりデヴィットの隠しきれない人間へのコンプレックスのようなものを感じます。

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エイリアン:コヴェナント オフィシャルサイト20世紀フォックス より出典

個人的にダニエルズが主人公のつもりで鑑賞していたので、エンディングは私にとってはバッドエンドでした。しかしキャストのトップにはデヴィットとウォルターが…。視聴者の1人としてまんまと騙されてしまいました。

ただ、映画において絶対な純粋悪を持つキャラクターは魅力的です。

コヴェナントに関しては続編があるとしたら、おそらくデヴィットが関わってくるので、あんまり過激なことはしないでね。と祈りながら続編を待ちましょう。

投稿者プロフィール

珠江
珠江
ゾンビとエイリアンで2時間話せるOL。今年こそバイオハザード名シーンごっこをしたいと思うも半年過ぎた今、いまだ相手が見つからず、いよいよ全キャスト自分一人でやるか…と思い始めた次第である。

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